面白い生き物の生態や飼育方法などを紹介するちょっと変わった生き物図鑑

意外と弱い!? 百獣の王ライオンの本当の強さとは

男の子なら誰でも一度は、世界一強い生き物が何かを考えたことがあるだろう。実は昔から様々な分野の専門家が集まり、「すべての動物が同じサイズだったら最強は?」という小学生のような会議が真面目に行われていた。

ライオンは「百獣の王」などと呼ばれているが、最強の生物を決める会議の候補にすら挙がった事がない。いったい何故、「百獣の王」と呼ばれているのだろうか。

 
ハカセ
ちなみに英語では「king of beasts(動物の王)」と呼ばれているよ。

生態

現在はアフリカとインドの一部にしか生息していないが、以前はアジアやシベリアなどにも存在していた。

 
つくし
人間が出現するまでは、最も広く分布する哺乳類たっだんだ。
1980年代には8万頭弱生息していたのだが、この40年間で3分の1程に激減している。

体の大きさと特徴

ライオンはネコ科で最大の動物だと思われているが、体長は150cm~250㎝で、実はトラの方が大きい。(最大のトラは310cm程)

オスは成長するにつれて、タテガミが長く、黒く成長していく。

※狩りシーンもあるので閲覧注意

平均で1日に6~7kgの肉を食すが、獲物が全く捕まらなかった日も含まれているため、多いときには一食で25kgもの肉を食べた記録も残っている。

大人になれるのは20%以下

いくらライオンとはいえ、生まれたばかりの時は1~2kgしかないので、他の肉食動物に狙われることも多い。

 
ハカセ

親が目を離したすきにヘビやハイエナなどに捕食されてしまう事も多く、2歳まで生存できるのは20%程度だと言われているんだ。

群れでの生活

ライオンはオスが1~3頭、メスが14~15頭の20頭前後の群れを形成している。オスは2歳~3歳になると一人前と認められ、群れを追い出される。追い出されたオスは自分の群れを作る為に、他の群れのオスと決闘し、その群れを奪い取る。

他の群れを奪い取ると、オスは昔のオスが作った子供たちをすべて排除してしまう。これはメスは自分の子供がいる間は発情せず、自分の子供が作れないので、メスを発情させるための習性だといわれている。

 
ハカセ
稀にお母さんが戦って、守られる子供もいるらしいよ。

「オスは怠け者」は間違い

オスは群れを守る為に戦う事が仕事なので、狩りはメスに任せてダラダラしているなんて言われているが、これは実は間違い。オスの方がメスより体格がよいので、大型の動物を狙う際にはむしろ積極的に狩りに参加している。

なので、「オスが怠け者」というのは間違いなのだが、ライオンはオスとメスのどちらも1日のうち20時間ほどはゴロゴロして過ごしている。

オスだけが怠け者なのではなく、正しくはライオンはオスもメスも怠け者なんだ。

たてがみが黒いほど強い

オスのたてがみは個体の強さを測るパラメーターにもなっている。ライオンのたてがみはテストステロンという男性ホルモンが多ければ多いほど、黒く・長くなってくる。

このテストステロンは戦いに挑む前や、戦いに勝利した際の興奮時に非常に多く分泌される。

そのため、たてがみが長く、黒いライオンほど多くの戦いを経験している歴戦の猛者だという証になっているんだ。

百獣の王の由来

単体では弱い

ライオンは百獣の王などと呼ばれているが、実は単体では結構弱い。

アフリカのガイドの話によると、ライオンがゾウやカバを襲う事は非常に稀で、サイに関しては襲ってる所を見たことがないという。

 
ハカセ
サイの皮膚は厚さが5mmもあり、そんな分厚い皮膚が何層にも重なっているので、ライオンの牙や爪が通らないんだ

また、ゾウを襲う際にも大人のゾウは狙わず、まだ小さい子象を狙う。大人のゾウはライオンより遥かに強く、集団で襲い掛かっても蹴散らされてしまうからだ。

集団で狩り

単体ではゾウやサイなどの草食動物よりも弱いライオン。それなのに百獣の王とまで呼ばれている理由は、集団でチームワークを駆使した狩りをするからだ。

ライオンの狩りでは、囮になる係・後ろから襲い掛かる係・トドメを刺す係がいる。一頭の獲物に対して10頭程が襲い掛かる事もあるので、どんなに強い動物でも太刀打ちが出来ない。

ちなみに同じネコ科のトラの方が体は大きいが、トラは群れを作らず一人で狩りをするので、ライオンの方が狩りの能力は高い。

ライオンの進化

ライオンの祖先

ライオンの祖先は5500~6000万年ほど前に生息していたミアキスというフェレットの様な生物だ。

引用:https://en.wikipedia.org/wiki/File:Miacis_restoration.jpg

実はこのミアキスはイヌ科やクマ科の動物の祖先でもある。

 
ハカセ
ライオンもクマもオオカミも広い意味ではみんな親戚関係なんだ。
ライオンやトラなど、大型の肉食獣は中々に怖い顔をしているが、祖先はこんな可愛い顔をしていたんだ。

生息数の減少

ライオンはまだ絶滅危惧種には入っていないが、かなりの勢いで生息数が減少している。それに伴い、ライオンの生活に変化が表れてきた。

通常一つの群れは15~20頭で形成されている。

しかし、最近になって40~50頭近いとてつもなく大きな群れが見つかった

人間の伐採により生息地が狭くなってきたので、群れ同士の争いが頻繁に起こるようになった結果、戦うよりも手を組んだほうがいいんじゃね?と考える群れが出てきたんだ。

 
ハカセ
この群れの合併は非常に珍しい現象で、今もなお研究が続いているよ。

とんでもない交尾の回数

ライオンはメスを確実に妊娠させるために、出来るだけ多く交尾を行うように進化してきた。平均で1日に20回程度交尾をするのだが、1日に50回以上交尾を行ったカップルも確認されている。

そのため、1回1回の交尾の時間は非常に短く、20秒ほどで1回の行為が完了するんだ。

まとめ

チームワークを駆使する事で、単体では倒せないような動物も倒してしまうライオン。やっぱり個人の力をいくら強めようが、結局集団の力にはかなわないのだなぁと感じた方も多いのではないだろうか。

ライオン自身も単体では集団の力にかなわず、群れからはぐれたライオンがハイエナの集団に獲物にされてしまう事もある。

 
ハカセ
やっぱりどの世界でもチームワークが一番大事なんだね。

近年、かなり大きなライオンの群れがどんどん発見されているので、また何か進展があったら記事にしていこうと思う。

ライオンが見れる動物園

実際にライオンを見てみたくなった人はこちらのサイトから近くの動物園を検索してみよう。

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