面白い生き物の生態や飼育方法などを紹介するちょっと変わった生き物図鑑

【ゴキブリを自在に操る】エメラルドゴキブリバチのえげつない繁殖方法

「HUNTER×HUNTER」という週刊少年ジャンプで大人気の漫画に、キスした相手を意のままに服従させる能力者がいたが、実際にそんな能力を持つ昆虫が実在した。

東南アジアやアフリカの熱帯地域に広く分布するエメラルドゴキブリバチはゴキブリに毒液を注入する事で、意のままに操る事が出来る。 生きたままのゴキブリに卵を産み付け、孵化した幼虫に内側から食べさせて育てるという恐ろしい繁殖方法を行っている。

ちなみに今回の記事はゴキブリがワンサカ登場するので、超閲覧注意だ。

 
ハカセ
虫が苦手な方はここで記事を閉じるのがオススメだよ。

残酷な繁殖方法

アリに胞子を植え付け、キノコ化させてしまう冬虫夏草のように、自然界では残酷な繁殖方法をとる生物がたくさんいる。 その中でもエメラルドゴキブリバチは中々にえげつない繁殖方法をとる。

  1. ゴキブリの脳に毒液を注入し、洗脳する
  2. 巣に運び込んで卵を植え付ける
  3. 孵化した幼虫にゴキブリを食べさせる
  4. 成虫となってゴキブリから出てくる

順番に見ていこう。

ゴキブリの脳に毒液を注入し、洗脳する

エメラルドゴキブリバチはゴキブリの脳に毒液を注入する事でゴキブリの行動を操る事が出来る。 まずはゴキブリの胸部に毒液を注入し、手足を麻痺させる。

エメラルドゴキブリバチ_03
引用:https://www.youtube.com/watch?v=-ySwuQhruBo&ab_channel=TeamCandiru

麻痺して動けなくなっているスキに今度は脳に直接毒液を注入する。

エメラルドゴキブリバチ_04
引用:https://www.youtube.com/watch?v=0jTdHZfjqXs&ab_channel=ChesterZoo

毒液を注入されたゴキブリは脳の逃避反射を司る部分を破壊され、逃げることが出来なくなってしまう。

 
ハカセ
体を動かすことは出来るのに、何故か逃げる事だけ出来なくなってしまうんだ。

こうして洗脳に成功すると、自分の巣穴までゴキブリを誘導して生かしたまま連れて帰る。

エメラルドゴキブリバチ_05
引用: https://www.youtube.com/watch?v=0jTdHZfjqXs&ab_channel=ChesterZoo

巣に運び込んで卵を植え付ける

巣穴までたどり着くと、ゴキブリの腹部分に卵を産み付ける。

エメラルドゴキブリバチ_06_02
引用: https://www.youtube.com/watch?v=0jTdHZfjqXs&ab_channel=ChesterZoo

卵を産み付けたハチはゴキブリを残したまま、巣穴の出口を塞いでどこかへ行ってしまう。

エメラルドゴキブリバチ_07
引用:https://www.youtube.com/watch?v=YcR-zlmsJAc&ab_channel=VictorLanda

ハチが卵から孵るまでは3日程かかるのだが、この間ゴキブリは幼虫が生まれてくるのをおとなしく待ち続ける。

 
ハカセ
ゴキブリは脂肪体というエネルギーを沢山蓄えているから一週間くらい飲まず食わずでも平気なんだ。

生きたまま幼虫のエサに

幼虫が孵化するとハチの子供はゴキブリの体に穴をあけてゴキブリの体内に侵入する。 この時、まだ親バチの洗脳が効いているので、ゴキブリは動きはするが逃げようとはしない。

体内に侵入した幼虫は、生きたままゴキブリの内臓を食べる。 ハチの子供は生きている新鮮な肉を好むので、出来るだけゴキブリが生きてられる様に食べ進めていく。

成虫となってゴキブリから出てくる

内臓をあらかた食べ終えるとハチの子供はそのままゴキブリの体内でサナギになる。1か月程経過するとゴキブリの亡骸を破って、成虫となったエメラルドゴキブリバチが誕生する。

エメラルドゴキブリバチ_08
引用:https://www.youtube.com/watch?v=ovo_T0KqdYg&ab_channel=EntomologicalSocietyofAmerica

成虫となったゴキブリが出てくる様子を撮影した動画。

難病に効果がある可能性

残酷だけど、ものすごい能力を持ったエメラルドゴキブリバチ。

実は最近になって、この毒を調査した所、新種の成分(ペプチド)が発見された。 この成分がゴキブリの操作能力に関係している可能性があり、パーキンソン病の治療になるのではないかと期待されている。

パーキンソン病とは?
パーキンソン病は手足の震えや麻痺、認知症などを引き起こす難病の一種。高齢になるほど発症率が高くなり、未だに治療法が確立されていない。

まとめ

ゴキブリを操る能力をもつエメラルドゴキブリバチ。 昔から多くの科学者から研究対象とされてきたが、どのようにその能力を獲得したのかはまだ分かっていない。

他者の脳に影響を及ぼす能力は、悪用したらとんでもない事になってしまうので、正直研究が進んでほしくない様な気もする。 また、新たな研究結果が出てきたら改めて紹介しようと思う。

エメラルドゴキブリバチが見れる施設

日本では静岡の竜洋昆虫自然観察公園でしかエメラルドゴキブリバチを見ることが出来ない。 興味がある方は是非観に行ってみよう!

名称  : 竜洋昆虫自然観察公園
住所  : 〒438-0214 静岡県磐田市大中瀬320-1
休園日: 毎週木曜日、年末(12/28〜31)
入園料: 大人330円 小中学生110円 幼児 無料
営業時間: 9:00〜17:00(最終入園16:30)
最寄り駅: JR磐田駅より遠鉄バス掛塚線で「小島」バス停下車、徒歩約20分 ◎土日はJR磐田駅、豊田町駅から無料シャトルバス運行中! 詳しい運行情報は、シャトルバス時刻表からご確認ください。

 

最新情報をチェックしよう!
>生き物を大切にする心を

生き物を大切にする心を

このサイトでは不思議な生き物の生態や雑学など紹介しています。
生き抜くために奇想天外な進化を遂げたり、想像もつかない様な能力を備えた生き物達。
その能力を獲得する為にどんな歴史を辿ってきたのか
そんな彼らの凄さ・尊さを知って生き物を大切に思える方が増えてくれれば嬉しいです。

CTR IMG